bjリーグ宣言
我々は、bjリーグに参画するすべての者の総意として、ここに「bjリーグ宣言」を公布する。
3つの理念
- 1. プロフェッショナル
- 世界に通用する選手、リーグ、チームを目指す。
- 我が国のスポーツ界に新風を巻き起こす。
- 2. スポーツ・エンタテインメント
- スポーツ・エンタテインメント事業として、あらゆる意味でハイレベルかつプロフェッショナルなバスケットボールを提供することでバスケットの新しい魅力を創造し、スポーツを愛する人々や子供達に「夢」と「感動」を与える新しいスポーツ文化の創造を目指す。
- 3. グローカル &コミュニティ
- 「グローカル」とは、グローバル(国際性)とローカル(地域性)とを合体した言葉である。この二つのコンセプトを持って、バスケットボールを通じた一つのコミュニティ社会の創造とその拡大により社会に貢献する。
- ホームタウン制、地元密着型チーム経営により支持基盤の安定・拡大を図る。その証として、チーム名称は、地元の地域名称とニックネームで構成する。
- NBAなどの海外のプロリーグにチャレンジできる選手の輩出、オリンピックや世界選手権で勝てる日本代表チームへの選手の輩出を目指す。
- バスケットを通じて、競技種目やスポーツの枠を超えた国際交流と文化貢献を行う。
7つのヴィジョン
- 1. 進化するリーグ
- リーグ初期においては立上げ時の状況に応じたシンプルかつ安定的なルールで始める。また、初年度特例として、既存チームの現有戦力確保希望と新チームの選手獲得の機会のバランスをとる方法を考える。
- その後は、リーグの成長・発展に応じて組織・運営のルールの見直しや工夫を行う等、チャレンジングかつフレキシブルな運営を行う。
- マーケットの「健全な」拡大と深化を志向し、ホームタウンやチームの増加を検討する。
- その他、カテゴリーの増加(女子選手や障害者選手)も検討し、関連諸団体と積極的に連携していく。
- 2. 事業性の確立
- プロ選手の受け皿となりうるプロフェッショナルなリーグとチーム会社であるために、組織と運営を合理化し、安定的かつ収益性の高いビジネスモデルを構築する。
- 3. パートナーシップ
- リーグのステイクホルダーズ(利害関係者)をパートナーと認識し、相互の最大利益を図る。
- 「リーグ会社」と「チーム会社」は、実質的なシングルエンティティ(単一事業体)を形成して一体として事業を行う。
- 「リーグ会社」、「チーム会社」、「選手」の3者は、リーグ運営の不可欠のパートナーとして認識する。
- さらに、株主、ブースター、スポンサー、メディア、ライセンシーも含めた最広義のステイクホルダーズ全体がリーグを支え、発展させていくパートナーであるという認識をもつ。
- 4. 選手の権利と責任
- 「選手」の権利保護を重視し、選手自身もリーグの一員としての自己の役割と責任を自覚して参加する。
- 5. エキサイティング・ゲーム
- 「試合」の価値を最大化する4つのキーワードの実現を目指す。
- 「ハイレベル・ゲーム」
- 「実力伯仲リーグ」
- 「エンタテインメント」
- 「ファミリー、セーフ&クリーン」
- 6. フェアネス&オープン
- ステイクホルダーズ(チーム会社、選手、ブースター(ファン)、株主、リーグ会社、スポンサー、メディア、ライセンシー等の利害関係者)全員が最大利益・最大満足を得られることを目指し、ステイクホルダーズの「フェアネス(公平性)」を重視する。チーム間では戦力確保においてのフェアネスを保ち、ゲームにおけるフェアな競争の環境を創出する。
- ステイクホルダーズに対して積極的な情報開示(ディスクロージャー)を行い、説明義務(アカウンタビリティ)を尽くす。ホームページやメール等による情報発信、コミュニケーションも重視する。
- 他者に対して「オープン」なリーグを目指す。我々の活動に関心を持つ人々、ヴィジョンを共有できるチーム・選手等に対してオープンに接し、競技ジャンルやスポーツの枠を超えて、地域社会と国際社会に対して積極的なコミットメントをしていく。また、NBAその他の世界に向かって選手がチャレンジしていくことに対しても可能な限り支援し、オープンな立場をとる。
- 予め合意した運営ルールに従い、冷静かつ徹底した議論を行い、少数意見を尊重しつつも、デュープロセス(適正手続き)を経て出た結論を全員が遵守する。
- P(Plan:計画)→D(do:実行)→C(Check:検証)→A(Act:修正・新計画)のいわゆる「PDCA」を実行し、目標とその期限を設定して事業を進める。
- 7. ブースター主義
- バスケットのコアファンを「ブースター」と呼ぶ。常にブースターに目を向けたリーグ運営を行う。選手の参加する地元密着イベントや、ベンチブースター・クラブを充実させる等、ブースターを向いたリーグ運営を行う。
20の実践
- 1. 「新しいリーグ運営形態」
- リーグ事業の安定的発展のため、リーグとチームはリーグ規約により経済的な単一事業体(いわゆる「シングル・エンティティ」)を形成し、効率的かつチーム間の戦力バランス、経済バランスを実現する組織・運営ルールを構築する。
- 2. 「権利集約・利益分配型モデル」
- シングル・エンティティとしての事業活動として、原則として、放映権、マーチャンダイジング権(商品化権)、リーグスポンサー権等の権利をリーグが一括して管理運用することにより、収益を最大化し、これを各チーム会社に運営資金の一部として分配していく。
- 他方、入場料、ローカルスポンサー権、イベント収入等はチーム会社に帰属させ、チーム会社の経営努力による収益確保の手段を図る。
- 3. 「コミッショナー制と委員会制」
- コミッショナー制(コミッショナー及びコミッショナー事務局)による運営と、委員会制による各専門検討機関を設定し、チーム関係者も個別問題へ関与する体制をとる。
- コミッショナーは、リーグ運営を委託(コミッション)されたリーグの代表者・統括者として、リーグの全体利益のためにリーダーシップを発揮し、リーグとチーム会社、およびチーム会社間の調整を行う。コミッショナーの決定は最終とし関係者はこれに従うものとする。
- 4. 「トライアウト&ドラフト」
- 戦力確保におけるフェアネスの見地から、トライアウトと完全ウェーバー制ドラフト(前シーズンの下位成績チームが優先的な指名権を獲得する制度)を導入する。
- 5. 「短期FAの採用」
- ドラフト導入の代償として、短期FA制度の導入により選手をチームの保有から解放し、選手の移籍の自由を保障する。
- 6. 「サラリーキャップ」
- 戦力確保における経済条件のフェアネスの見地から、年俸総額の上限を設定しチーム間のフェアな年俸予算を設定する。
- 7. 「ヘッドコーチ・指導者の充実」
- 最新かつハイレベルな指導・育成方法、戦術、ゲームプラン等を可能にするヘッドコーチの招聘その他の指導体制を組む。
- 8. 「外国人選手の招聘」
- ハイレベル・ゲームとエンターテイメント性実現のため、外国人選手を招聘するとともに、試合のレベルアップと日本人選手強化のバランスを考えた外国人枠・競技ルールを工夫する。
- 9. 「フロア&テーブルオフィシャルズ(審判団)のレベルアップ」
- レフェリー(主審)とアンパイア(副審)からなるフロア・オフィシャルズと、テーブル・オフィシャルズが密接に協力してプロリーグの試合運営を行う。そのためにプロフェッショナルなフロア&テーブルオフィシャルズ(審判団)を組織し、試合の指揮者としての彼らの重要性を認識するとともに、最新かつハイレベルな審判団の育成、充実を目指す。
- 10. 「ホーム・アリーナ構想」
- ファミリーで楽しめる安全・清潔(セーフ&クリーン)なホーム・アリーナの確保・整備を行う。ホームタウンの活動拠点の核となるホームアリーナを整備し、クリニックなど、地域密着活動の拠点とする。
- 11. 「アリーナ・エンタテインメント」
- 性別・年齢を問わず地域の人たちが楽しめる場を創造する。演出についてNBAなどスポーツビジネス先進国の例に学び、最高のエンタテインメントを提供する。
- 12. 「ベンチ・ブースター・クラブの運営」
- ファンとのコミュニケーションを図るため、ブースターのクラブである「Bench Booster Club」を組織し、その内容を充実させる。
- 13. 「総合型地域スポーツクラブ構想」
- ブースターイベント、スクール・クリニック等、選手も参加する地元ブースターとのイベントを充実させ支持基盤を強化・拡大する。
- 地域密着型の総合スポーツクラブを目指す。将来的にはバスケットボール以外の競技のクラブと連携・協力する。地域住民に幅広いスポーツ文化を提供する。
- 14. 「選手のキャリア・サポート」
- スポーツマンシップ、ファンサービス、法務税務指導等、選手が一人の社会人としても一流となれるような指導を行う。さらに、引退後の選手のセカンド・キャリアをサポートする方法について研究し指導する。
- 15. 「選手会と代理人」
- 選手のサポートをする、選手会、代理人、マネジメント会社に関する一定のルールをつくり、これらと協力して選手保護に努める。
- 16. 「選手育成プラン」
- リーグおよびチームとして、選手育成のため、育成機関(学校、地域クラブ)との連携を図る。
- 17. 「スポーツ・コンテンツの管理・運用」
- スポーツ事業を「コンテンツ・ビジネス」と認識し、映像・画像等の管理運用、および、知的財産(放映権、パブリシティ権、商標権、試合・選手データベース等)の管理運用による収益の最大化を目指す。また、配信手段としてのIT(Webサイト、携帯サイト等)を積極利用する。
- 18. 「ブランド戦略」
- リーグ及びチームのイメージアップおよびブランド価値アップを重視し、広報体制を強化する。
- ビジネスリソースとしてのリーグおよびチームのマーク・ロゴ等のブランドの管理運用を積極的に行う。
- 19. 「エクスパンション研究」
- リーグ経営の安定とヴィジョンの共有を計りつつ、チーム数拡大、ホームタウンの増加、複数リーグ制の導入といった、リーグのエクスパンション(拡大)について具体的に研究する。
- 男子トッププロリーグの枠に捉われず、年齢別リーグ、女子リーグ、障害者チームリーグ等、様々なカテゴリーのリーグについても研究し、関係当事者との連携をしていく。
- 20. 「リーグと選手の国際化」
- チームやリーグ代表(選抜)チームによる海外チームとの対戦や、アジアリーグ等の国際リーグ構想を実現する。
- リーグ所属選手からオリンピック、世界選手権、NBA等で活躍できる国際レベルの選手を輩出していく。